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2017年7月22日 (土)

【天文】ロス128からの不可解な信号

米国自治領プエルトリコの研究者らが、地球から11光年離れた赤色矮星「ロス128」から発信された「独特な信号」の存在に気付いたと明らかにしたことで、インターネット上でさまざまな臆測を呼んでいます。
なかには、「”ロス128”に地球外生命が存在しており、我々は、その信号をキャッチしたのでは?」といったSFのような指摘まで飛び交っており、天文学者たちは火消しに追われています。

確かに、今年の4月と5月観測で、他の恒星では見られない奇妙な信号を捉えたのは事実のようですが、天文学者たちは ”宇宙人説は、考えられる どの仮説よりも劣った説”であると一蹴しています。

考えられる説とは…
1.太陽フレアに似た放出現象の可能性
2.ロス128 の観測視野内にある別の天体の放出現象である可能性
3.高軌道衛星による影響

などです。

追加観測の結果を近日中に発表されるようですので、その発表を待ちたいと思いますが、いきなり宇宙人説は少し無理があるように思います。

ロス128は、冒頭でも触れましたが、地球から約11光年の距離にあるおとめ座の赤色矮星で、太陽系に非常に近い位置にある恒星の一つです。
しかし、それほどの近距離でありながら、現時点でまだ系外惑星は発見されていません
もっと遠くの恒星系で多くの系外惑星が発見されている昨今、惑星も存在しないのに人為的な信号が発せられているという説には無理があります

そして、ロス128は、表面温度が低い赤色矮星です。
仮に未発見の惑星が存在していたとして、その惑星が、水が液体で存在できる程度の熱量を受けるとすれば、ロス128から 0.015天文単位という至近距離に惑星が存在していなければなりません
その距離は、月までの距離の約60%という至近距離です。

そして、ロス128は、爆発型変光星です。
予測不能なタイミングでフレアが発生し、急激な増光に伴う大量の電磁波が降り注ぎ(至近距離ゆえ、その影響は甚大)、そこに生命が存在することを極めて困難にしています

確かにSF的な思考をすれば、他の恒星系からの移住者、あるいは、研究者が もっと安全な位置に、徹底した安全対策が施された宇宙船で飛来しているか、もしくは、人工コロニーのような建造物を作り、暮らしていれば、信号も発せられるでしょう。

しかし、それを論じる前に、もっと現実的な説が存在する以上、まずはそれらの説を一つずつ検証していくのが重要で、いきなり宇宙人説に繋げてしまうのは危険です。

果たして真偽は如何に?

 

 

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